国内フェザー級最強の男・増田博正が、
ついに「ホンモノ」と対戦する。
ようやく訪れたビッグ・チャンス、
そして否応なく高まる周囲の期待。
“彼なら、ムエタイ王者を本気にさせられる!”
今、増田の胸中は−−−。

---9月29日のファイティング前沢戦は盛り上がりましたね。
終わってみると、1Rにダウンをとられたことで、
かえって会場が盛り上がって良かったような気がしました、結果論ですけど。
増田 
そうですね。
あれは自分が盛り上がらせちゃったんですよね(苦笑)。
結果は良かったんですけど、内容があんまり良くなかったんで
満足はできませんね。

---あの試合の反省点などはありますか?
増田 
全然満足してないですよ。
あんなんでテワリットノーイとやったら1Rか2Rで終わっちゃうなって。


対戦相手のテワリットノーイを
「ホンモノ」と例えていました

---それでは、先日のテワリットノーイ×梅下戦を観てどう思いましたか?
増田 
(テワリットノーイが)遊んでるなぁ、と思いました。
確かに、梅下選手じゃ役不足だなぁ…と思ってたんですけど、
思ってた通りでした。

---先日、テワリットノーイ(以下、テーン)に梅下戦にについて、
「どうして倒しにいかなかったのか?」と質問したのですが、
「実力差のあまり倒すのがかわいそうだった」
というような言い方をしていたんです。
増田 
仕方ないんじゃないですかね。
そう言わせてしまうだけの実力差はあったし。
(梅下がテーンを)本気にさせられなかったんですから。

---試合を観てテーンの印象は?
増田 
んー、やっぱり貫禄あるなあっていうチャンピオンで、
ホンモノなんだなあっていう意味ではすごく嬉しかったですけどね。

---かねてからタイのランカーと戦いたいと言っていましたが
いきなりチャンピオンというのは…。
増田 そうですねえ まあ早いは早いなと思いますけどね。
ただチャンスであることは確かだし、
タイのチャンピオンとやりたいと思ってもなかなかできないし、
選ばれた人間しかできないことだと思うんで、
そういう意味ではこの機会を絶対ものにしようと思います。

---テーンは一階級上(ジュニアライト級)じゃないですか。
それについては?
増田 そうですね、やっぱ チャンピオンで一階級上っていうのは
パワーがどれくらい違うんだろうって、不安って言えば不安ですね。

---前に日本人選手とはやりたくないっていうようなことを言ってましたが、
それはやはり打倒ムエタイにこだわっているからなのですか?
増田 日本人とは「やりたくない」んじゃなくて「やれない」んで…。
他の団体と交流できないじゃないですか。

---じゃあもし団体の枠がなかったら…。
増田 そうですね、日本のフェザー級チャンピオンを
決めようということになればやりたいですね。


ここ10試合は負け知らず。
しかし結果に満足せずに更
なるステップアップを目指す


タイの王者と戦えるという、
大きなチャンスを生かしたい

---今、K-1中量級が話題になっていますが、
肘打ちなどのあるキックボクシングにこだわって出ない人や
積極的に出たい人がいますが、増田選手はどちらのタイプですか?
増田 いや、出たいですよ。
だって日本一決めるんであれば、それが一番てっとり早いじゃないですか。
やんないままで終わるのもつまんないし。

---先日(9月7日)の小林聡選手がラジャダムナンの現役王者の
テーパリットをKOで破った快挙について、試合はご覧になりましたか?
増田 ビデオで観ました。
電話で聞いた時は鳥肌立ちましたよ。
「すげえなあ〜、タイのチャンピオンも倒れるんだなぁ」
ってびっくりしたのと、それは小林選手個人の凄さではあるけれど、
実際、日本人選手がムエタイの現役のチャンピオンを倒したということで、
自分がその勇気をもらったっていうか…小林選手から。
「凄いな」って素直に思います。


---今回、それに重ねて「増田ならやるんじゃないか?」という
期待を持っている人もいますよ。
増田 小林選手に続こうっていうその気持ちもあるんですけど、
今までタイ人と色々やらせてもらっても、
相手は(超一流とまではいかない)そこそこの選手だったし、
日本人キラーなんて言われてたタイ人でさえ、
タイに行けばそんなに大したことないレベルですから…。
そんな中でやってきて、今いきなりムエタイのチャンピオン、
つまり頂上とやるわけですから、今の自分の戦力を考えたら
こう…なんとも…って感じですね(苦笑)。

---今回、テーンは梅下戦では見せることがなかった
得意の首相撲なども解禁すると言ってました。
更に何と、4Rヒザ蹴りでKO宣言も飛び出しました。
増田選手は対テーン戦で何かこれという武器は用意していますか?
増田 僕もやっぱり後半勝負だと思うんで、
首相撲でくるんだったらヒジを狙おうかな、と。
肘打ちとローキックですね、はい。

増田は2000年12月25日に、それまで日本人に無敵だったグライガンワーン・オースイープロワーイと対戦。文句ナシの判定勝利をおさめた。
下記写真参照。



10/14、梅下戦を終えた
テワリットノーイと次戦をアピール


「つまらない試合にはならないで
す!しょっぱいのは嫌ですから」

---4RKO宣言についてはいかがですか?
増田 そうですね〜。
4RでKOするっていってるんなら僕も4Rで!
問題はたぶん3R、4Rだと思うんですよね、なんとなく流れで。

---この試合について特別な練習というのはしていますか?
増田 首相撲は意識して練習してましたけど、
組んだ時にどのくらい上手いのか強いのかっていうのは
やってみないとわかんないんですよね。
グライガンワーンの時はパワーっていうよりも上手さの方を感じたんで、
パワーを感じない分、突き放せたんですけど、
彼は一階級上なんで、組まれた時に
自分がどう動けるかっていうところが課題ですね。
試合が始まって、組まれた時に流れが決まるというか、わかりますね。

---増田選手の戦法は「ローキックからパンチ」というイメージがありますが、
今回は戦い方を変えたりはしますか?
増田 ただただパンチを振っても当たんないと思うんで、
まずはローで下から崩していって突破口を開こうと思っています。

---テーンの前回の試合は厳しい意見も多くて消化不良だった分、
観客は増田選手にはいい試合を期待しています。
増田 僕もしょっぱい試合だけはイヤですから、
つまらない試合にはならないと思います。

---最後に試合の抱負などをお願いします。
増田 僕自身ホンモノと戦うのは初めてなんで、
あんまデカいことも言いたくないですが、
ただリング上がっちゃえばもう一緒なんで、
自分からいかないとチャンスももらえないし、
そのチャンスに向かって全部出し切ります!
自分の力を出し切るには申し分ない相手なんで、
もちろん自分が勝つつもりでいきますけど、
結果はリングに上がってみないとわからないです。
とにかく楽しみですね。

---期待しています。がんばってください!


2001年11月6日(火) J-NETWORK池袋ジムにて




<インタビュー後記>



テワリットノーイについて、「ホンモノ」という表現をしていた
増田選手が印象的でした。
偉大なるムエタイ王者に敬意をはらいながらも、
「自分の力を出し切って、つまらない試合にはしない」と断言する辺り、
心底プロ魂を感じました。
そういえば、増田選手の試合には常に強さを追求する一方で、
プロとして観客に魅せるというスピリットがあるように思います。
さて、今回は最大の難敵をむかえて、そのスピリットがどのように発揮するのか……
「挑む」増田博正選手に、要注目です!
最後に、練習や指導でお忙しい合間にインタビューに答えてくれた増田選手、
本当に有り難うございました。

/J-NETWORK/HP管理人・ka-y 







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